ED治療薬って保険適用外だと何気に高価だし、保険適用でED治療ができたら良いなと思っている方も多いかと思います。
実際、バイアグラとシアリスは保険適用で処方されることがありますので、今回は保険適用のED治療についてご紹介します。
中川 雄一
男性特有の悩みに特化したコンテンツ制作ライターです。30代を迎えてからEDが気になり始めたため、クリニックでED治療を受けた経験あり。自身の経験や調査したことをもとに、分かりやすく解説することを目指しています。
結論:ED治療が保険適用になる条件は不妊治療であること
ED治療が保険適用になる条件は、日本生殖医学会のガイドラインにおける推奨度が「レベルA」「レベルB」に該当する場合となります。
ちなみに、推奨度には3種類あり、推奨される主な治療・検査は以下のようになります。
推奨度 | 推奨される主な治療・検査 |
---|---|
レベルA (強く推奨する) | ・体外受精 ・EDなどの勃起障害を伴う男性不妊への薬物治療 |
レベルB (推奨) | ・2回続けて流産した女性に対して流産回避のために行う着床検査 ・射精障害に対する抗うつ薬 |
レベルC (実施を考慮) | ・受精卵の成長を専用の装置で連続撮影し、妊娠の可能性が高い受精卵を選ぶ治療 ・子宮内の細菌を調べる検査 |
不妊治療のためのED治療が保険適用になる7つの要件
不妊治療のためのED治療が保険適用になるためには7つの要件を満たす必要があることが厚生労働省で決められています。
この7つの要件について以下にご紹介します。
1.EDと診断されている
不妊治療のためのED治療が保険適用になるためには「EDと診断されている」ことが必要です。
EDと診断されるためには、本人またはパートナーの方が6ヶ月以内に保険診療で「一般不妊治療」又は「生殖補助医療」を受けていることが必要です。
不妊治療は初診時にEDの診断はされないため、2回目以降の受診で診断されます。
流れとしては勃起不全と診断され、かつ勃起不全が不妊の原因であると判断できる場合にバイアグラやシアリスを処方されるという流れとなっています。
なお、「一般不妊治療管理料」「生殖補助医療管理料」は、あらかじめ厚生労働省に届出をしている医療機関でしか算定することはできませんので、受診は届出医に行いましょう。
なお、届出医かどうかは「こちら」から確認できますので、お近くの届出医を確認の上、受診してください。
2.泌尿器科歴5年以上の医師から処方を受ける
「投与を行う医師は、原則として、泌尿器科での5年以上の経験が必要」とされています。
届出医を受診しても、医師の専門が「婦人科」という場合には、処方ができません。
そのため、受診時には、男性の勃起不全による不妊治療で、保険による「ED治療を希望している」という旨を連絡の上、「泌尿器科歴5年以上の医師」がいることを確認して受診することをおすすめします。
3.紹介治療の場合、情報共有がされている
他の医療機関で不妊症の治療をしている場合、その医療機関から紹介を受けてED治療薬を処方する場合には、紹介元の施設と連携、情報共有を行える体制があることが必要となります。
これは、地域医療の連携にも関わることですので、最初に受診した医師に確認しておく方が良いでしょう。
4.本人かパートナーが6ヶ月以内に不妊治療を受けている
要件をそのまま書くと以下のように少し難しくなりますが以下のようになります。
「本製剤を投与される患者又はそのパートナーのいずれかが、本製剤の投与日から遡って6か月以内に、医科点数表区分番号「B001」の「32」一般不妊治療管理 料又は医科点数表区分番号「B001」の「33」生殖補助医療管理料に係る医学的管理を受けていること。」
内容としては「パートナーの方が不妊治療を行なっている」ということになります。
5.1回の診療で処方される数量は4錠以下
1回の処方は1ヶ月分4錠以下となります。
不妊治療は女性の月経周期に合わせて1周期が約1か月となります。「周期当たり4錠」とされていますので、1回の処方で4錠までとなります。そのため、1か月に4錠まで処方が可能です。
6.投与の目安は6ヶ月間
不妊治療でED治療薬が保険提供で処方されるのは6ヶ月間となります。延長で1年くらい続ける場合もあります。
これは、不妊治療としてED治療薬を使用する期間の目安となっています。
6ヶ月を経過した際には、不妊治療として別の方法が提案されることとなります。
7.処方箋に保険診療と記載されている
ED治療薬が保険適用になっている場合、処方箋に「保険診療」と記載されています。
保険適用で処方を受けたはずが、処方箋に「保険診療」と記載されていない場合にはその場で病院の窓口に確認してみましょう。
不妊治療で保険適用になる治療薬6成分16品目
不妊治療で保険適用になる治療薬6成分16品目はこちらになります。
不妊治療で保険適用になるED治療薬は、「バイアグラ」と「シアリス」のみで「バイアグラODフィルム」は、錠剤ではなくフィルム状で水なしで服用できる薬です。
そのほかは、ED治療薬以外、女性への処方薬となります。
ED治療におすすめのクリニックはこちらのページでも紹介しています。よろしければ、参考になさってください。
ED治療で病院に行きたいけど恥ずかしいという方や忙しくて病院にいけないという方の味方になってくれるのがオンライン診療のクリニックです。通院不要で朝から夜中までいつでもどこからでも診療してくれて、ED治療薬はポスト投函で届くという便利[…]
ED治療薬を低価格で入手するならジェネリック
なお、保険適用のED治療薬を入手できなくても、「低価格でED治療薬を入手したい!」という場合には、「ジェネリック医薬品」もおすすめです。
ジェネリック(後発医薬品)は、先発品の特許期間が切れた後に開示された特許の内容を使って開発するため、医薬品を創るのに一番コストのかかる開発費用を抑えることができます。
そのため、ジェネリック医薬品は先発品より販売価格を抑えることができるため先発医薬品より安価となります。